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土壌汚染対策法とは

土壌汚染対策法は全部で八章からなっており、その内容を大まかに要約すると次のようなことになります。


(概要)

1:目的

土壌汚染の状況を把握して、健康被害が出ないようにする措置の実施をすることで国民の健康を保護する事が目的としています。


2:特定有害物質

対象となる25の有害物質を指定。

これらの25の有害物質は土壌を汚染し地下水などに溶け出すことで、人が飲んでしまい健康被害を及ぼすおそれがあるものです。


また、重金属を中心とする9物質の場合には土が直接摂取した場合に健康被害がでるおそれがあります。


3:土壌汚染状況調査

合理的に土壌汚染の可能性が低い土地ではなく、可能性が高い土地の調査を行うための決まりを定めるのがこの章の狙いです。


まず、調査の実施は私有財産であることから土地の所有者、管理者、占有者によって行われ、調査は指定調査機関によります。


調査は次の場合に行う契機とします。


①特定有害物質を使用等する施設の使用が廃止された場合。

施設が設置されている敷地を対象として、使用廃止の時点で調査を行い知事に報告しなければなりません。

ただ、引き続き工場や事業場に使う場合には猶予規定が設けられています。


②土壌汚染による健康被害が生ずるおそれがある場合。

このような場合にも調査を行い、知事に報告する義務があります。


また、知事もそのようなおそれがある土地がある場合には土地の所有者等に調査を行うよう命ずることになります。


命令の対象は次の三条件を満たす土地です。


①土壌汚染が存在する蓋然性が相当程度高い

②汚染土壌を人が摂取する可能性がある

③汚染の除去等の措置が講じられていない


4:指定区域の指定等

土壌汚染の調査で、基準値以上の有害物質があるとされた汚染区域は、知事によって「指定区域」としていされ公示されます。


ただ、法の調査義務・調査命令によって汚染が明らかになった場合のみ、つまり施設を廃止しないけど試しに調査してみたというような自主調査での汚染発覚には指定されません。


指定区域は、知事によって指定区域の所在地、土壌汚染調査結果を記載した指定区域台帳が作成され閲覧に供されます。


5:土壌汚染による健康被害の防止阻止

指定区域の汚染物質が人々に摂取される可能性がある場合には、そのようなことを防ぐための措置の実施命令を知事は発令できます。


具体的にいうと汚染の除去などですが、措置命令は土地の所有者等または汚染原因者に行われます。

※一義的には汚染原因者に措置命令を出す。


また対象は次の2条件を満たす必要があります。

①汚染土壌を人が摂取する可能性がある。

②汚染の除去等の措置が講じられていない。


そして、命令によって汚染除去等の措置を実施したら土地所有者等は汚染原因者に対して費用の請求が可能となります。


6:土地の形質変更の規制

土壌汚染のある土地で、土を入れ替えたりして土地の改変を行うと、今度は別の場所に汚染が広がるおそれがあります。

ですから指定区域の土地には、一定の制限が設けられています。


指定区域内で土壌を採取したり、建築物の基礎を埋めたりするには、まず知事に届ける必要があります。

知事は申し出の内容で方法が一定の基準に適合していないと認めれば計画の変更を命じることが出来ます。


7:その他

土壌汚染調査は、信頼性が問われるために技術力など能力を持つ機関が申請し環境大臣により「指定調査機関」と指定される必要があります。


また、土壌が汚染されている場合に汚染の除去等などの措置に関して助成や土壌汚染状況調査についての助言、普及啓発等の業務を行う特定支援法人が環境大臣により全国で一つ指定されます。


指定支援法人:財団法人日本環境協会


指定支援法人は国からの補助金や産業界からの拠出からなら基金により業務を行います。


報告徴収、立ち入り検査、国の援助、研究促進等には規定があり、調査命令、措置命令に違反した場合には罰則が科せられます。